高配当株の含み益が出た瞬間、「売るか、持ち続けるか」という問いが頭をよぎる。結論から言う。財務を徹底的に調べて選んだ銘柄なら、利確は自分で配当を止める行為だ。
この記事では、俺がオリックスを売って後悔した実体験と、三晃金属の減配でどう動いたか、そして「握り続けるための判断基準」を5000万ローンを抱える弱小電気工事士の俺が本音で全部話す。
オリックスを売った夜——俺が一番後悔している投資の話
2021年ごろ、俺はオリックスを売った。
当時の買値は2,800円。売値は3,200円。100株で4万円の利益だった。
20万円超の含み益と、数年分の配当を自分で手放した
あの時「よっしゃ、取れた」と思った。でも今、オリックスの株価は5,000円を超えている。
売らずに握っていたら——含み益は20万円超。そして2021年から今まで配当が積み上がり続けていた。
買う時は「連続増配・配当性向40%台・自己資本比率良好」と確認した。売る時は「なんか上がってるからええか」と感情で動いた。完全に矛盾している。
高配当株を利確した瞬間、インカムゲインはゼロになる。キャピタルゲインは「一回きり」。インカムゲインは「毎年継続する」。財務を見て買ったのに感情で売る——それが一番やってはいけない行為だとオリックスが教えてくれた。
俺が高配当株を選ぶ4つのフィルター
今の俺は、この4条件を全部通過した銘柄しか買わない。
📌 俺の財務フィルター4条件
✅ 配当利回り3%以上(取得利回りベース)
✅ 配当性向40〜50%(余白があること)
✅ 連続増配または増配基調(直近5年以上)
✅ 自己資本比率40%以上
この4条件を全部通過させた上で買う。だから「財務を見た上での確信」がある。
感情で売る理由がなくなる。なぜなら、選んだ根拠が数字だからだ。

高配当株の利確が正解にならない3つの理由
「利確して次の銘柄を買えばいい」という意見は理解できる。でも俺の状況では、それが正解にならない理由が3つある。
理由① 売った瞬間にインカムが止まる
保有してさえいれば、毎年・毎半期と継続して配当が入ってくる。売った瞬間に、それはゼロになる。
俺は5000万円の一条工務店ローンを50年かけて返していく。その長い道のりで毎年の配当収入が積み上がっていく意味は、一回の利益確定とは根本的に違う。
理由② 仕込み直しのコストが大きい
売ってから同じ銘柄を買い直そうとすると、株価が上がっていたら高値掴みになる。別の銘柄を探すなら財務分析をまたゼロからやり直す必要がある。
現場仕事で朝8時入り、残業して、深夜は息子の夜泣き対応。そんな余力はない。
理由③ 分散が効いていれば含み損は配当金でカバーできる
これが高配当株投資の核心だと今は確信している。10銘柄以上に分散していれば、1銘柄が含み損になっても他の銘柄の配当金がカバーし始める。

知れなかった気づき|月1万円の配当が「心の余裕」を作る仕組み
今の俺のポートフォリオは10銘柄前後。月平均で1万円ほどの配当が入ってくる。
📌 冷蔵庫を買い替えなきゃいけない時も。テレビが壊れた時も。「どこかを切り詰めなきゃ」という心配をしたことがない。配当があるからだ。これが高配当株投資の「生活への接地感」の正体だ。株価じゃない。毎年の配当が、生活を少しずつ楽にしていく——その実感が俺を続けさせている。
オリックスを売って得た4万円は、何に使ったかも覚えていない。でも今の配当は、息子の服代に、こっちゃんの病院代に、生活の中に確かに溶け込んでいる。
売って一回きりのキャピタルゲインを取るより、毎年の生活への接地感の方が、俺には圧倒的にリアルだ。
📝 ブログには書けない実数値
オリックスを売った俺が、次は絶対売らないと決めた理由と、実際に握り続けている銘柄の全部
年収350万・ローン5000万の俺が実際に保有している銘柄・指値ライン・三晃金属の減配をイエローカードと判断した具体的なフロー。読んで共感で終わりじゃなく、明日から自分の数字で動けるSTEP手順つき。
三晃金属が減配した時、俺がやったこと
昨年、保有銘柄の三晃金属が減配した。高財務優良銘柄として確認して買った銘柄だ。建設現場の縮小という業界全体の逆風を受けて、配当が下がった。
正直、焦った。でも俺がやったのは「感情で売る」ことじゃなかった。
確認① 減配の理由
建設業界の受注縮小という外部要因。本業のビジネスモデル自体は壊れていない→一時的と判断
確認② 配当性向の変化
減配後の配当性向を確認。80%超には達していない→無理して配当を出している状態ではない
確認③ 財務の土台
自己資本比率・EPSに急激な悪化なし→稼ぐ力は保たれている
確認④ 中期経営計画
株主還元方針に変更の記載なし→「絶対に下げない」という意志の変化は読めなかった
4点を確認した結果——俺の判断はイエローカードだった。退場じゃない。注視しながら保有継続。
⚠️ 「とりあえず握り続ける」と「判断基準を持って握り続ける」は別物だ。減配が出た時に何も調べないままホールドするのは投資じゃなく放置になる。感情ゼロ。数字と経営の意志だけで動く。
KDDIを「絶対」と言える理由
俺が保有している銘柄の中で「これは財務的に絶対大丈夫」と思って握り続けているものがある。KDDIだ。
KDDI(9433)
累進配当・DOE導入
子会社で不正問題が出た。普通ならネガティブ材料だ。でもKDDIはその後も増配してきた。企業の本体の稼ぐ力が、一時的な問題に左右されないほど強いということだ。
📌 増配が続くということは、企業が「株主に還元する意志」を持ち続けているということだ。一時的なネガティブ材料より、増配の継続という「行動の事実」の方が企業の本音を正直に語っている。
Q.
子会社不正があった会社の株を持ち続けるのは怖くないのか?
A.
問題は「子会社の不正があったか」ではなく「本体の稼ぐ力と株主還元の意志が揺らいでいないか」だ。KDDIの場合、その後の増配という行動がそれを証明した。見るべきは事件の規模ではなく、翌期以降の配当の動きだ。
含み損は「バーゲンセール」だという思想
相場全体が下がって、保有株がどんどん赤くなっていく局面がある。でも俺は、その状況をこう解釈している。
「弱小電気工事士の俺の保有株が含み損なら、同じ高財務銘柄を持っている他の投資家も全員含み損になってる相場だ。つまりそれは市場全体の問題であって、俺が選んだ銘柄の問題じゃない。」
✅ 財務フィルターを通過した銘柄が含み損 → 相場全体の調整
✅ 相場全体の調整 → 高財務銘柄が割安になっているバーゲンセール
✅ バーゲンセール → 売る理由どころか、買い増しを考える局面
この思考の流れができてから、含み損への恐怖が消えた。正確には「判断の根拠があるから動じない」に変わった。財務分析をやった上でしか得られない感覚だ。
配当額確定日のルーティンが「心の余裕」を作る
俺が唯一やっている確認がある。配当額確定日に「前回より配当総額が増えているか」を見るだけだ。
ポートフォリオ全体の受取配当総額が前回を上回っていれば、それは「勝ち」だ。株価が下がっていても関係ない。
会社の理不尽な評価制度にイライラした日も。息子の夜泣きで朝4時に起きた翌日も。俺の口座には、ちゃんとお金が積み上がっている。
これが高配当株投資の本質だと、俺は今確信している。誰かに承認されなくていい。株価が上がらなくてもいい。「配当が前回より増えてる」、それだけで深夜のリビングで一人静かに「よっしゃ」と思える。
Q.
高配当株を利確して別の銘柄に乗り換えるのはアリ?
A.
財務的に大きな問題が出た時や、より配当継続性の高い銘柄への移行なら検討の余地はある。ただし「含み益が出たから売りたい」という理由だけなら、インカムゲイン狙いの投資としては本末転倒になることが多い。乗り換えコストと仕込み直しのリスクも加味して判断してほしい。

まとめ:利確を考えた瞬間こそ、問い直せ
高配当株投資で利確を考えたくなる瞬間は必ず来る。含み益が出た時。周りが「今が売り時だ」と言い始めた時。
その瞬間に、一つだけ問い直してほしい。「俺はインカムゲインを狙ってるんじゃなかったか?」
✅ 利確はインカムを自分で止める行為
✅ 財務フィルターを通った銘柄の含み損は「バーゲンセール」だ
✅ 減配・無配は「なぜか」を調べてから判断する
✅ 配当総額が前回より増えていれば負けていない
✅ 増配という「行動の事実」が企業の本音を語っている
5000万のローンを抱えながら、深夜に息子を抱っこしながら、弱小電気工事士の俺はこの5つの軸で株と向き合っている。
オリックスを売って後悔した俺が言う。利確より、握力だ。
📝 4,980円|残業2時間分で俺の実弾が全部手に入る
三晃金属の減配をイエローカードと判断した根拠・KDDI指値ライン・300万〜1000万円別の20年配当シミュレーション全数値
自己流で「何となく握り続ける」と「判断基準を持って握り続ける」は別物だ。オリックスを感情で売った俺が1年かけて作り直した判断フローと保有明細を、そのまま使える形で渡す。
配当を平時から積み上げるためのストック銘柄の作り方はこちらのnoteに書いた。増配率が利回りより大切な理由はこちらで。配当金ゼロの期間をどう乗り越えたかはこの記事に全部書いている。
楽天証券のNISA口座で高配当株を持つ理由
高配当株を利確しないなら、NISA口座で持つことの意味が圧倒的に大きくなる。
NISA口座で保有すれば、配当金への20.315%の税金がかからなくなる。年間12万円近い配当が丸ごと手元に残るイメージだ。利確しないならなおさら、この差は何十年にも渡って積み上がっていく。
俺が使っているのは楽天証券のマーケットスピードⅡ。EPS推移・配当利回りの過去チャート・配当性向のスクリーニングが一画面で確認できる。これから高配当株を始めるなら、まずここを拠点にするのが最短ルートだと思っている。
投資の財務リテラシーを上げるなら、この一冊から
「配当性向」「EPS」「自己資本比率」——これらを自分で読めるようになってから、高配当株の保有継続の判断が全然変わった。
俺が実際に使って財務リテラシーの土台を作ったのはTACの簿記テキスト一択だ。俺が読んだお金の本はこちらのページにまとめてある。
俺が実際に買って使ってるものだけ楽天ルームに置いてる。スペック比較じゃなくて体験で選んでるから、気になる人は覗いてみてほしい。
【免責事項】本記事は情報提供を目的としており、特定の投資・金融商品・サービスへの勧誘を目的としたものではありません。投資にはリスクが伴います。最終的な判断はご自身の責任でお願いします。また、記事内の情報は執筆時点のものであり、将来の結果を保証するものではありません。




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