配当と優待を合わせた総利回りが7%を超える銘柄がある。イエローハット(9882)だ。2026年5月に本決算が発表された。その数字を見て、俺なりの買い判断を整理した。
オートバックスより先にイエローハットへ行ってしまう理由、ガソリン車好きの俺が「これは投資でも使えるな」と気づいた瞬間の話も含めて書く。
イエローハット(9882)とはどんな会社か
俺はガソリン車が好きだ。エンジン音、排気の匂い、マフラー交換の達成感。なぜかオートバックスには足が向かず、気づけばいつもイエローハットにいる。芳香剤、消耗品、ドレスアップパーツ。自分の愛車の装飾を揃えるのはイエローハットか楽天が定位置になっている。
カー用品専門店「イエローハット」を全国展開する東証プライム上場企業だ。店舗数は2026年時点でグループ計910店舗超。バイク用品の「2りんかん」「バイク館」、スポーツ自転車の「ワイズロード」までモビリティ全般を網羅するグループに成長している。
ガソリンスタンドやディーラーが撤退していく地方小商圏に積極出店することで「地域の車インフラ」というポジションを固めている。人口が減っても、車を持つ家庭がある限り需要は消えない。
2026年5月本決算の最新データ
2026年5月8日、イエローハットの2026年3月期本決算が発表された。結果から先に言う。
| 項目 | 2026年3月期(実績) |
|---|---|
| 売上高 | 約1,700億円(前期比+10.3%) |
| 経常利益 | 約165億円(前期比▲1.5%) |
| 1株配当 | 58円(年間・分割後ベース) |
| 配当利回り | 約3.75%(株価1,546円基準) |
| 配当性向 | 約40%台 |
増収だが経常利益は前期比1.5%の減益。冬季用品の販売低迷と経費増加が足を引っ張った。会社予想(172億円)も3.6%下回った。
⚠️ 2026年3月期は「増収・経常減益」で着地。事前予想も下回った点は正直に評価すべきだ。増配ムード一辺倒で判断するのは危険。
ただし、配当58円は予定通り。減配はなかった。2020年以降で一度も減配していない点は事実として残る。
イエローハット配当+優待の総利回り計算
消耗品を買いに行くついでに調べたら、優待まであることを知った。総利回りを計算してみたら、表面の数字とは全然違う顔をしていた。
優待内容(2026年時点・最新)
2026年3月権利分以降は「100株以上かつ1年以上継続保有」が条件だ。継続保有が確認されないと優待がもらえない新ルールになっている。
✅ STEP 1|100株以上・1年以上保有が条件
2026年3月末・9月末の株主名簿に「同一株主番号で3回以上連続掲載」が必要。今から買っても、最初の優待は2027年9月以降になる。
✅ STEP 2|優待内容(100株保有の場合)
買い物割引券300円×10枚=3,000円相当(年2回 計6,000円分)+油膜取りウォッシャー液2.5L引換券1本(3月権利分)。利用可能店舗はイエローハット・2りんかん・バイク館・ワイズロード全店。
100株保有時の総利回りシミュレーション
| 項目 | 金額(概算) |
|---|---|
| 取得コスト目安 | 約154,600円(株価1,546円×100株) |
| 年間配当(税引前) | 5,800円 |
| 年間優待(買い物割引) | 6,000円相当 |
| 合算年間効果 | 11,800円 |
| 合算総利回り(概算) | 約7.6% |
俺みたいにどうせイエローハットで消耗品を買う生活をしている人間にとって、優待は「もらえたらラッキー」じゃなく「使い切り確定」の話だ。
配当利回り3.75%だけ見て「微妙」と判断すると本質を見誤る。優待を使い切れる家庭にとっては、実質7.6%の高利回り銘柄だ。
オートバックス(9832)と比較する
同じカー用品大手として必ず比較対象に上がるオートバックスセブン(9832)。俺が行かない店だが、投資家として数字は正直に見る。
| 比較項目 | イエローハット(9882) | オートバックス(9832) |
|---|---|---|
| 配当利回り(目安) | 約3.75% | 約4〜4.5% |
| 配当性向 | 約40%台 | 約57.8%(前期実績) |
| 優待内容 | 買い物割引券(紙・期限あり) | Vポイント(有効期限1年) |
| 店舗数 | 910店舗超(直営中心) | 約600店(FC中心) |
| 出店戦略 | 地方小商圏に積極展開 | 海外展開あり |
💡 知れなかった気づき|「配当利回りが高い」より「配当性向が低い方が増配余力がある」という逆転の発想。オートバックスは利回り自体はイエローハットより高いが、配当性向57.8%はすでに利益の6割近くを配当に回している状態。一方イエローハットの40%台は、利益の4割で配当を賄えている。業績が横ばいでも増配できる余白がある。増配投資家が「今の利回りよりも配当性向の低さ」を評価する理由はここにある。
俺が日常的にイエローハットを使っていて、かつ財務フィルターも通過した。それが「ストックに入れた」理由のすべてだ。「好き」と「数字」が一致した銘柄は、長く持てる。

財務の安全性を確認する
配当は業績と財務が安定していなければ続かない。ここを確認しないまま利回りだけで買うのは、俺みたいな薄給パパ投資家には致命傷になる。
俺が使っている財務フィルターで確認した結果、イエローハットは全項目をクリアした。だからストックの50銘柄に入れた。
✅ 自己資本比率:約64%(無借金経営に近い水準)
✅ 営業利益率:約10%
✅ 2020年以降、一度も減配なし
✅ リーマン・コロナ禍でも大幅減配歴なし
✅ EPS右肩上がり傾向(分割調整後)
配当性向40%台で自己資本比率60%超というのは、会社が倒れる前に減配を迫られるリスクが低いことを意味する。俺が50銘柄を絞り込むときに使うフィルターの軸は、このnoteに書いた。
深夜、愛車の芳香剤そろそろ替えないとなと思いながらスマホを触っていた。気づいたらオートバックスの配当を調べていて、そのついでにイエローハットを調べたら優待まであることを知った。財務フィルターを当ててみたら全部通った。その夜のうちにストックに入れた。
中期経営計画(2026〜2028年3月期)の株主還元方針
2025年1月発表の次期中計で、イエローハットは以下を明言している。
📋 中計の株主還元方針(公式IR確認済み)
・配当性向45%を目安
・総還元性向:3年累計で100%以上
・対象期間:2026年3月期〜2028年3月期
「数字で株主還元を経営計画に落とし込む」姿勢は重要だ。「業績が良ければ増配するかも」という曖昧な企業と、「計画として3年で総還元100%以上を約束する」企業では、長期保有の安心感がまったく違う。
2026年3月期は経常減益で着地したが、配当は予定通り58円で着地している。計画の初年度として「還元方針を守った」という事実は、次の2年間を読む上で重要なシグナルだ。
Q.
2026年3月期が経常減益なのに買っていいの?
A.
減益の中身が重要。今期は冬季用品の販売不振と経費増が主因で、構造的な悪化ではない。増収(売上高+10.3%)は継続しており、配当も予定通り着地した。ただし業績モメンタムを追いながら、次の四半期進捗をチェックする姿勢は必要。
Q.
優待の「1年以上継続保有」条件はいつから適用?
A.
2026年3月権利分以降から完全適用。2025年9月分は「6ヶ月以上」の移行措置があった。今から購入する場合、最初に優待をもらえるのは2027年9月権利分(2027年12月発送予定)になる。
リスク要因は正直に見ておく
良いことだけ書いた記事は信用できない。俺が気になる点も書いておく。
⚠️ 長期的なEV普及によるエンジンオイル需要の変化は要注視。エンジンオイル交換需要がイエローハット収益の一角を支えているため、EV比率が高まる10〜15年後には業態転換の判断が必要になる可能性がある。
⚠️ 今期(2026年3月期)は事前会社予想も下回る経常減益での着地。「増収増益」の安定感に陰りが出た期として記録しておく。2027年以降の業績回復を確認する姿勢が重要。
ただし、俺がガソリン車を愛している限り、EV一色になる世界は今すぐ来ない。そのリスクが現実になる前に、増配で元を十分に取れると考えている。

俺の投資判断──どこまで公開するか
財務フィルターを通過した。日常でも使う店だ。総利回り7.6%という数字も出た。それでも「今すぐ買う」ではなく「来年中に買う」という結論に落ち着いた。
なぜか。5000万円のローンを抱えながら投資できる金額には上限がある。その中でどの銘柄をいつ買うか。それは「利回りの高さ」だけで決まらない。
「財務が良い銘柄をストックに入れる」のは入口に過ぎない。出口は「自分のローン・月の余剰資金・すでに持っているポートフォリオ」との兼ね合いで決まる。その計算ロジックは、弱小電気工事士の俺がローンを背負いながら実際に動かしているリアルな数字だ。
月11〜12万円のローン返済を続けながら、毎月いくらを投資に回してどの順番で買っているか。その判断フローと指値ラインをnoteに書いた。現場仕事の残業代2時間分で、俺が1年かけて構築した計算ロジックが全部手に入る。
まとめ:イエローハット(9882)を2026年最新データで評価する
✅ 2026年3月期:増収(売上+10.3%)・経常減益(▲1.5%)で着地
✅ 配当58円(年間)は予定通り。2020年以降減配ゼロの継続
✅ 配当利回り約3.75%・配当+優待の合算総利回り約7.6%(100株・1年以上保有)
✅ 配当性向40%台:増配余力がオートバックスより大きい
✅ 自己資本比率約64%の財務安全性
✅ 中計で「総還元性向3年累計100%以上」を公式に明記
⚠️ 優待は2026年3月権利分以降「1年以上継続保有」が必須条件
⚠️ 今期は会社予想も下回る減益。2027年以降の業績回復を確認する姿勢が重要
⚠️ 長期的なEV普及による業態変化は10〜15年スパンで要注視

増配率への向き合い方についてはこのnoteも合わせて読んでほしい。配当が人生をどう変えるか、俺の5年分の体験を書いた。
楽天証券で口座を開くなら今がベストだと思う理由
イエローハットのような株主優待銘柄を保有するなら、NISA口座で買うのがほぼ一択だ。配当・優待収入の税コストをゼロにできる。俺が使っているのは楽天証券。ポイント投資との相性もいい。
イエローハット優待を最大活用するカー用品を楽天で探す
優待券で買うべきは日常消費できるカー用品だ。タイヤ・オイル・ウォッシャー液・ドライブレコーダーなど、どうせ消費するものに優待を充てるのが一番コスパが高い。
俺は楽天で価格を調べてからイエローハットで優待を使う二段活用をしている。ガソリン車のドレスアップも消耗品も、楽天ルームにまとめているので参考にしてくれ。
一条工務店のEV電源先行配管の話も書いた。ガソリン車を愛しながらも将来に備える話は、この記事とセットで読んでほしい。

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