繰上げ返済よりiDeCoが正解な理由|住宅ローン戦略

繰上げ返済よりiDeCoが正解な理由|5000万円ローンを抱えるパパの家計戦略

夜泣きと資産形成

繰上げ返済とiDeCo、どちらにお金を回すべきか。結論から言う。住宅ローン控除が続く13年間は、繰上げ返済よりiDeCoに全振りするほうが圧倒的に得だ。金利1%の数字で証明する。


繰上げ返済、俺はやらないと決めた

家を買った翌月、職場の先輩に「早めに繰上げ返済しとけよ」って言われた。

その言葉が頭から離れなくて、しばらく毎月1万円を繰上げに回してた。でも計算したら、ぞっとした。

一条工務店で5000万のローンを組んで、息子が生まれて、嫁との家計も別会計で、毎月の余剰資金がギリギリのなか「繰上げ返済か、iDeCoか」って何度も考えた。

弱小電気工事士の俺が出した答えは、住宅ローン控除が終わる13年間は繰上げ返済をゼロにして、その分をiDeCoに全額ぶち込む、だった。

なぜそう判断したか。その数字と根拠を今日は全部話す。

繰上げ返済が「割に合わない」と気づいた理由

繰上げ返済を否定したいわけじゃない。ただ、タイミングと金利水準によっては、やるべきでないケースがある。

変動金利1%という条件で、毎月1万円を繰上げ返済に回し続けた場合、実際にどれだけ利息が削れるか計算してみた。

条件数値
残債5,000万円
変動金利(想定)1.0%
繰上げ返済額毎月1万円
開始時期住宅ローン控除終了後(13年後)
継続年数17年間(60歳まで)
元本削減合計約204万円
削減できる利息の合計約19〜22万円

毎月1万円を17年間、合計204万円を繰上げ返済に回して、削れる利息はたったの約20万円。これが変動1%時代の繰上げ返済の現実だ。

もちろん金利がさらに上がれば話は変わる。だがそれは「今」の話じゃない。今の金利水準で判断するしかない。

⚠️ 繰上げ返済に回したお金は、二度と戻ってこない。緊急事態が起きても、育児費用が跳ね上がっても、引き出せない。元本を早く返す行為は、手元の流動性を永遠に失うことと同じだ。

住宅ローン控除の13年間に気づいた「もったいない」

新築で一条工務店を買うと、住宅ローン控除が13年間使える。年末残高の0.7%が所得税・住民税から直接控除される、かなり強力な制度だ。

5000万円の残債なら、最大で年間35万円が戻ってくる計算になる。この控除を最大限受け取るには、ローン残高を減らしすぎないほうがいいという逆説がある。

繰上げ返済で残高を急いで減らすほど、控除の恩恵も小さくなる。国が用意してくれた13年間の税優遇を、自分から削ってどうする。そう気づいたとき、繰上げ返済への熱がすっと冷めた。

実は「入居の年」と「契約の年」がズレるだけで1年分が消える

ただ、この13年間、全員が平等に受け取れるわけじゃない。

うちは一条工務店との契約から引き渡しまで、年末年始をまたぐギリギリのスケジュールだった。

営業さんに「うちは年明けの1月で進めましょう」って言われたとき、正直「なんで年内に終わらせないんだ」って思った。今だから分かるけど、あれは多分、入居と契約の年がズレて控除を損するリスクを避けてくれてたんだと思う。

弱小電気工事士の俺は、当時その意味を全然わかってなかった。営業の感覚に救われただけだ。

⚠️ 住宅ローン控除は「入居した年」を1年目として数える。だから、入居の年と、ローンの契約・融資実行の年がズレると、その年は控除がゼロになり、13年がまるごと12年に短縮される人がいる。条件次第では数十万円単位の損になる。

怖いのは、ハウスメーカーに言われるまま進めると、損したことにすら気づかないまま終わる点だ。

自分が当てはまるかどうかは、ローンの契約書にある融資実行日と、住民票を移した入居日を見比べればわかる。同じ年なら、まず問題ない。

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iDeCoに回したら、何が起きるか

月1万円を繰上げ返済からiDeCoに回す。それだけで家計の景色がガラッと変わる。

俺の条件は年収350万円・会社員(企業年金なし)。この条件でiDeCoに月2.3万円を拠出したときの節税額がこれだ。

項目金額
iDeCo月額拠出23,000円
年間拠出額276,000円
所得税+住民税率(年収350万)15%
年間節税額約41,400円
17年間の節税累計約70万円
繰上げ返済17年の利息削減(金利1%)約19〜22万円

節税だけで比べても、iDeCoが3倍以上の効果がある。しかもiDeCoは運用益まで非課税だ。

さらに、2026年12月の制度改正でiDeCoの掛金上限が月6.2万円まで引き上げられる予定だ。企業年金なしの会社員には、節税枠がほぼ3倍に広がる追い風になる。

📘 知れなかった気づき|「繰上げ返済」は実は低金利の強制運用だった

繰上げ返済は「ローンの金利を節約する行為」だ。変動1%なら、繰上げ返済の「利回り」は1%。一方、iDeCoの節税効果は年15%の確定リターンに相当する(所得税+住民税の合計税率分が確実に手元に残るから)。1%の運用より15%の確定節税を選ぶ。これが今の正解だ。

この気づきを得てから、家計の使い方が根本から変わった。ただ、「自分の年収でいくら節税できるか」「住宅ローン控除と重なったときに何が起きるか」は、ここでは語り切れない。

俺が実際に計算した「年収350万・ローン5000万・金利1%・住宅ローン控除13年」の全数値と、その年ごとのiDeCo拠出額の最適解はnoteの有料エリアに置いてある。計算式をそのまま渡すので、自分の年収を入れれば明日から動ける。

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「低リスク・低リターン」で十分な理由

iDeCoと聞くと「株で運用するんでしょ?怖い」って思う人が多い。でも俺が最初に選んだのは、元本確保型の定期預金と国内債券ファンドだ。

なぜか。iDeCoの本質的な価値は「運用益」じゃなくて「節税」にあるから。

✅ 月2.3万円拠出 → 年間41,400円の確定節税

✅ 運用がゼロリターンでも、節税分だけで繰上げ返済の利息削減(約20万円)を3倍超える

✅ 国内債券型(利回り1%)で17年複利なら元本が約2割増し

✅ 60歳受取時の退職所得控除でさらに税優遇あり

怖いなら攻めなくていい。低リスクで回しながら節税を積み上げていくだけで、繰上げ返済を上回る生涯コスト削減ができる。それが俺の結論だ。

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変動金利リスクとiDeCoを同時に考える

「金利がさらに上がったら繰上げ返済に切り替えるべきでは?」という疑問は正しい。だから先に答えを言う。

Q.

変動金利が上がったら繰上げ返済に切り替えたほうがいいのでは?

A.

今の金利1%でも、iDeCoの確定節税率(15%)には遠く及ばない。金利が3%・5%になっても節税15%のほうが大きい。構造上、繰上げ返済がiDeCoを逆転することはない。だから俺のiDeCo優先判断は変わらない。

Q.

iDeCoは60歳まで引き出せないのがリスクじゃないか?

A.

だからこそ「繰上げ返済に回す予定だったお金だけ」をiDeCoに振り替える設計にしている。繰上げ返済に消えるはずのお金は、もともと「手元に残らない前提」のお金だ。振り替えるだけなら流動性は変わらない。

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一度消えたお金は戻らない。だから「順番」が全てだ

現場で8時に入って、残業して、夜泣きで起こされて、深夜にスマホで株価をチェックする。そういう生活の中で俺が学んだのは、「何にお金を使うかより、どの順番で動くか」が全てだということだ。

繰上げ返済に回したお金は、その瞬間から手元に戻らない。永遠に。でも、iDeCoに回したお金は節税という形で一部が毎年手元に返ってくる。そして60歳以降に受け取れる。

ローン控除の13年間は、国が「この期間は繰上げ返済するな」って言ってるようなもんだと思ってる。その代わりに節税の仕組みを使い切る。薄給パパが生き残る唯一の戦略だ。

✅ 変動1%時代、繰上げ返済の利息削減効果は17年で約19〜22万円

✅ iDeCo月2.3万円の節税累計は17年で約70万円(節税だけで)

✅ 住宅ローン控除中は残高を減らしすぎると控除額が下がる

✅ 入居の年とローン契約の年がズレると、控除が1年分まるごと消える人がいる

✅ iDeCoは低リスク運用でも繰上げ返済を上回る生涯コスト削減になる

✅ 2026年12月から掛金上限が月6.2万円に拡大予定

繰上げ返済とiDeCo、住宅ローン控除のズレ。今日話したのは、結局「いつ、どこにお金を置くか」という同じ問いの3つの断面でしかない。

判断の順番をひとつ間違えるだけで、数十万円単位の差がついてしまう。俺はそれを身銭で学んだ。

この記事だけじゃ終わらない。一条工務店を選んだ理由、固定費との戦い、薄給のまま家族を守るための判断軸。どれも別々の記事じゃなく、ひとつの思想の続きとして書いている。

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