〜増収増益なのに株価が3,000円を割った。感情ではなく数字で向き合い、保有を続けると決めた理由〜
全国保証(7164)は買いか?結論から言う。俺は保有継続の判断を下した。2026年5月時点の株価は約2,967円、配当利回りは4.15%。15期連続最高益・3円増配が確定し、次期も増収増益の計画だ。
ただし「全力で買い増す」のとは別の話だ。なぜ持ち続けるのか、どこが不安なのか。5,000万円のローンを抱えたパパ投資家として、正直に全部話す。
全国保証(7164)とは何をしている会社か
一言で言えば、「住宅ローンを踏み倒したときの尻拭い役」だ。銀行が住宅ローンを貸し出す際、万が一の焦げ付きに備えて保証会社が間に入る。全国保証はその保証業務を、銀行の系列ではなく独立系として日本最大規模で展開している。
東証プライム上場・JPX日経インデックス400採用。保証債務残高は約19.4兆円に達し、独立系信用保証会社として国内トップを走る。銀行・信用金庫・地方銀行など300以上の金融機関と提携しており、特定の金融グループに依存しない収益構造が強みだ。
俺自身が一条工務店の5,000万円・50年変動金利ローンを抱えている。だからこそこの会社のビジネスを「他人事」として読めない。住宅ローン市場のど真ん中にいる会社に、ローン保有者が投資するというある種の矛盾と向き合いながら、それでも数字は正直に読む。

2026年5月最新決算|15期連続最高益の中身を読む
2026年5月8日に2026年3月期の本決算が発表された。数字は全方向でプラスだ。しかし「増収増益」の言葉だけで判断するのは危うい。中身を見る。
| 指標 | 2026年3月期(実績) | 前期比 |
|---|---|---|
| 営業収益 | 587.39億円 | +3.1% |
| 経常利益 | 465.54億円 | +4.6% |
| 純利益 | 325.26億円 | +1.4% |
| 年間配当(実績) | 120円 | 増配 |
| 次期配当予想 | 123円(2027/3期) | +3円増配 |
注目したのは経常利益の伸び率だ。売上の伸び(3.1%)より経常利益の伸び(4.6%)が上回っている。つまり「稼ぎに対するコスト効率が上がっている」ということだ。
✅ 15期連続最高益を達成
✅ 次期も増収増益計画(営業収益606億円・純利益327億円予想)
✅ 3円増配で年間123円予想(利回り4.15%)
✅ SBI証券が格上げ・日系大手証券が目標株価3,500円に引き上げ
株価が3,000円を割った本当の理由
5月8日の決算発表後、株価は一時2,950円前後まで下落した。「増収増益なのになぜ下がるのか」と思った人は多いはずだ。俺もそう思った。だから掘った。
理由①:優待廃止による売り圧力の継続
2026年3月31日をもって株主優待制度が廃止された。QUOカード・カタログギフト目的で保有していた層が離脱し、売り圧力が続いている。これは業績とは無関係の需給の話だ。
理由②:決算後の出来高急増による短期調整
5月11日の出来高は前日比311%増の214万株超という異常な水準に達した。決算を受けた短期トレーダーの利確・ポジション整理が集中したことによる一時的な急落だ。
⚠️ 業績悪化で下がっているわけではない。需給の乱れとイベント後の調整が原因だ。ただしこれを「絶対的な買い場」と断言するつもりはない。理由は後述する。
理由③:住宅市場への構造的な懸念
金利上昇・新築着工件数の減少傾向・高騰する資材費。住宅市場の先行きに対する不透明感は、全国保証のビジネスに直接影響するリスクとして市場は正直に織り込んでいる。
俺自身が50年変動金利ローンを抱えている。金利が上がればローンの返済額が増え、家計が圧迫される。そうなれば住宅ローンの延滞リスクも上がる。全国保証の代位弁済率が悪化する可能性はゼロではない。これはリスクとして真剣に認識している。
俺の4フィルターで全国保証を採点する
高配当株を選ぶとき、俺は必ず4つの基準で判断する。高配当株の買い時を判断する3つの軸でも書いたが、数字の裏にある「還元の質」まで見ないと本質は掴めない。
フィルター①:配当利回り3%以上
現在の利回りは4.15%(5/29終値2,967円・次期配当予想123円基準)。基準を余裕でクリアしている。5月初旬には株価が2,950円台まで落ちた場面もあり、利回りは一時4.2%に迫った。
フィルター②:配当性向40〜50%
2026年3月期実績の配当性向は49.2%。俺のフィルターの上限ギリギリだが、まだ圏内だ。次期(2027年3月期)は純利益が327億円予想に対して増配の計画が続く。性向がこれ以上に上昇しないかは引き続き注視する。
フィルター③:連続増配・無減配の歴史
リーマンショック・東日本大震災・コロナ禍。これだけの危機を無減配で乗り切り、15期連続最高益を達成した実績は本物だ。増配の「量」より増配が続く「体力と意志」を評価している。
【知れなかった気づき】
「配当性向が50%に近い=危険」と判断するのは早計だ。全国保証のような資本効率型のビジネスでは、内部留保を大量に積む必要がない。代位弁済という損失は発生するが、担保(家)がある住宅ローンは回収率が高い。だからこそ50%近い還元が「無理な還元」ではなく「余裕のある還元」として機能する。普通の製造業とは資本構造が違うことを忘れてはいけない。
俺がどのタイミングでこの気づきを得て、全国保証への見方が変わったか。そして「配当性向フィルター」をどう使い分けているかの実際の判断フローを、noteの有料記事に全部書いた。年収350万・ローン5000万の弱小電気工事士がどう銘柄を絞り込んでいるか、計算式ごと公開している。
フィルター④:財務の安全性(自己資本比率・D/E比率)
自己資本比率は約49%前後で推移。ROE予想13.34%・ROA予想6.53%と、金融業として十分な水準だ。赤字実績はゼロ。保証事業という性質上、負債の一部は保証債務残高に相当するが、代位弁済率は0.07〜0.09%という驚異的な低水準を維持し続けている。
Q.
代位弁済率0.07%って、実際どれくらい低いの?
A.
1,000件の住宅ローンを保証して、返済できなくなるのが1件以下という水準だ。住宅ローンには担保(家)があるため、仮に代位弁済が発生しても家を売って大半を回収できる。だから損失率は極めて低く抑えられる。俺もローン持ちだからこの構造はよくわかる。「家がある」という担保の力は絶大だ。

「保有継続」と決めた理由と、正直な不安
結論を言う。俺は全国保証を売らない。ただし「買い増しを急ぐ」わけでもない。その理由を感情抜きで話す。
保有し続ける理由
✅ 15期連続最高益という実績は、景気の荒波を実際に乗り越えた証明だ
✅ 次期も増収増益計画。業績が下向きになった証拠はどこにもない
✅ 利回り4.15%は俺のフィルター(3%以上)を余裕でクリア
✅ SBI証券格上げ・大手証券目標株価3,500円という外部評価
✅ 住宅ローン保証のビジネスモデルは、景気後退局面でも担保が守ってくれる
正直な不安
住宅着工件数の減少が続けば、新規の保証獲得が鈍化する。金利上昇が家計を直撃し、俺のローンも返済が重くなる。そのとき代位弁済率が上昇すれば、全国保証の損失も増える。俺が感じているローンの重さは、そのまま全国保証のリスクにつながっている。これは無視できない。
だからこそ「全力買い」はしない。分散ポートフォリオの一枚として、積み上げていく。高配当株では金持ちになれない、それでも俺がやめない理由にも書いたが、配当投資は一発逆転の道具ではなく、毎月の安心感を積み上げる道具だ。
高配当株本を読んで感じた「使える部分」と「足りない部分」
配当太郎さんの『新NISAで始める!年間240万円の配当金が入ってくる究極の株式投資』を読んだ。スラスラ読めて、株を始める人にも、すでにやっている人が自分のやり方を確認するのにも良い本だと思う。勇気をもらえる。
でも正直に言う。銘柄分析のページが半分くらいを占めていて、高配当株スキルを1冊で完結させたいかと言われると少し疑問が残った。「どの銘柄を選ぶか」の考え方は学べるが、「自分のポートフォリオに実際にどう組み込むか」の手順は読者が自分で考える必要がある。
| 項目 | 評価 |
|---|---|
| 投資哲学・メンタルの整理 | ◎ しっかり読める |
| 銘柄の選び方の考え方 | ○ わかりやすい |
| 自分の数字への落とし込み方 | △ 読者が自分で補う必要あり |
| ポートフォリオ設計の手順 | △ 具体的な手順は少ない |
この本を読んだ後に「じゃあ実際に俺の年収・投資可能額で全国保証を何株買うべきか」という問いに自分で答えられるか。そこが埋まらないまま動くのが一番危ない。
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まとめ|全国保証7164、俺が保有を続ける判断
全国保証は「業績が悪いから下がっている」銘柄ではない。需給の乱れと優待廃止後の売りが原因だ。15期連続最高益・3円増配・次期も増益計画という事実は変わらない。
✅ 利回り4.15%で4フィルターを通過
✅ 15期連続最高益・無減配の歴史が揃っている
✅ 代位弁済率0.07〜0.09%という安定した損失抑制力
✅ 次期も増収増益の計画が続く
ただし住宅市場のリスクは本物だ。俺のローンと全国保証のビジネスは表裏一体でもある。だからこそ「分散ポートフォリオの一枚」として、冷静に持ち続ける。
この記事の続きは、noteの『全国保証7164を保有し続けるパパ投資家の本音|買い増しライン・損切り基準・ポートフォリオ内の位置づけ全公開』に書いた。
現場仕事の残業代2時間分で、俺が1年かけて研ぎ澄ませた「買い増しと撤退の判断基準」がそのまま手に入る。自己流でなんとなく持ち続けるのと、明確な根拠を持って保有するのとでは、暴落が来たときの行動がまるで違う。
楽天証券で始めるなら
全国保証のような高配当株分析をコツコツ続けるには、手数料ゼロ・楽天ポイントで投資できる証券口座が現実的だ。弱小電気工事士の俺が選んだのは楽天証券一択だった。

俺が実際に買って使ってるものだけ楽天ルームに置いてる。スペック比較じゃなくて体験で選んでるから、気になる人は覗いてみてほしい。

【免責事項】本記事は情報提供を目的としており、特定の投資・金融商品・サービスへの勧誘を目的としたものではありません。投資にはリスクが伴います。最終的な判断はご自身の責任でお願いします。また、記事内の情報は執筆時点のものであり、将来の結果を保証するものではありません。




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