一条工務店の電気打ち合わせで「単独回路は入りません」と言われたことがある。でも本当にそれでいいのか、一度立ち止まって考えてほしい。
キッチンでホットプレートを使っただけでブレーカーが落ちる。あれは賃貸あるあると笑って済ませていい話じゃない。電気工事士として現場を見てきた俺が、自分の家では絶対に見過ごせなかった話をする。
ホットプレートとテレビ、それだけでブレーカーが落ちる理由
賃貸で焼肉をする日にブレーカーが落ちた経験、ある人は多いと思う。あれは運が悪かったわけじゃない。
普通の家の1回路は20A。安全に運用するには、その8割、つまり16Aあたりが実質の上限だと考えるのが基本だ。ホットプレート、テレビ、空気清浄機のターボ、スマートスピーカー。この4つが同時に乗ると、あっという間にその上限を超えてくる。
ブレーカーは過負荷になった瞬間に落ちるわけじゃない。しばらくその状態のまま電気が流れ続ける。その「しばらく」の間、ケーブルはずっと悲鳴を上げている。落ちないから安全、じゃない。ここ、多くの人が知らない盲点だと思う。
営業の「入りません」に、正直ムキになった
一条の電気打ち合わせで、俺は何度も同じことを言った。「キッチンのコンセント、単独回路にしてください」。
返ってきたのは「入りません」の一点張りだった。
理由も分からない人からすれば、なんでそこまでこだわるのか意味不明だったと思う。でも俺は弱小電気工事士でも、現場で毎日ブレーカーと配線を見てる人間だ。ここで折れたら、この先何十年もこの家に住む家族が、キッチンで焼肉するたびに冷や冷やする羽目になる。
「絶対に落ちない」と「健康な状態」はまったく別の話
正直に言う。俺は自分の家の配線に自信を持ってる。ホットプレートを単独回路にしなくても、多分落ちなかったと思う。
でもそこが一番伝えたいところだ。「落ちるか落ちないか」で判断してる時点で、もう視点がズレている。
ギリギリまで電流を流し続けたら、ケーブルの絶縁体は少しずつ削られていく。1回で燃えるわけじゃない。でも10年、20年、この家に住み続ける年月を考えたら、その「ギリギリ運用」がじわじわとリスクとして積み上がっていく。
実際に家が完成して、単独回路のコンセントでホットプレートを使って焼肉をやった。落ちるわけがない。自分が自信を持って設計したんやから。それでも単独回路にしたのは、ブレーカーが落ちるかどうかじゃなく、この家に何十年も住むケーブルの「健康」を守るためだった。
電気自動車、毎回充電コード伸ばす気ですか?
単独回路の攻防と似た話が、カーポートの電源工事でもあった。営業に対して、俺はこう言い返した。
先を見た配線をしておくかどうかで、5年後、10年後の生活のストレスがまるで変わってくる。この視点は、標準仕様の話の中には出てこない。カーポートの配管をどう仕込んだかは、こっちの記事にまとめている。

嫁にそう言われたこともある。その通りだと思う。でも、だからこそ書く意味がある。
電気の一次側を知らなかったら、俺も言われるがままだったと思う
正直な話、これは電気の一次側——つまり分電盤から先の設計思想の話だ。多くの人は電気の一次側なんて見ない。二次側、つまり見た目のコンセント位置やスイッチのデザインだけを見て終わる。
自分が電気を知らなかったら、多分、営業と担当者の言うがままで進んでいたと思う。おしゃれな照明、素敵なコンセントの配置——インスタやブログでよく見るあの手の記事は、たしかに素晴らしい。でもそれは「機能面・性能面」の話じゃなくて、「デザイン」の話だ。
機能があってこそのおしゃれ。性能があってこそのおしゃれ。ここが抜け落ちたまま「素敵な家」だけが独り歩きしている打ち合わせを、俺は現場でも施主としても何度も見てきた。気密対策のコンセントパッキンでも同じことがあった。

Q.
単独回路にすると、追加費用は結構かかりますか?
A.
俺の場合は一式契約だったので正確な追加額は把握していない。ただしケーブルを多く引き回すだけの差でしかないので、大きな金額にはならないはずだ。単独にするか迷った時点で、単独一択でいいと思っている。
「え、俺らどうしたらいいの?」と思ったら
ここまで読んで、自分の家の図面が本当にこれで大丈夫なのか、少し不安になった人もいると思う。それでいい。その違和感を放置しないでほしい。
正直に言うと、ここまでの内容では、俺が実際に営業とどうやり合って、図面のどこをどう指摘して、最終的に何を根拠に単独回路を通したのか、その具体的な手順はまだ何も書いていない。この記事は「なぜここまで電気にこだわるのか」を伝える場所であって、「どうすればいいか」の答えを出す場所じゃない。
その答えは、俺が施主として一条と対峙した体験記の全貌と、あなたの図面にそのまま当てはめられる判断ステップとして、noteの有料エリアに置いている。現場仕事で疲れて帰った日も何度も打ち合わせに足を運んだ、その時間の分だけ濃い中身になってる。
もしこの記事を読んだだけで終わって、自己流で「まあ大丈夫だろう」で図面をそのまま通してしまったら、その判断のツケは何十年も家族が払うことになる。単独回路にするかどうかの判断は、契約後には簡単にやり直せない。
ここまで読んでくれたなら、もう半分は動く準備ができてる。あとは、俺が実際に何を根拠に押し通したかを知るだけだ。
これから一条と打ち合わせをする人へ
電気は二次側しか見られない、というのが普通だと思う。自分も電気を知らなかったら、多分営業と担当者の意のままだったと思う。だけど正直、これ本当に考えられた設計なのか?と思う図面は、現場でも打ち合わせでも何度も見てきた。
間取りや気密だけが家の健康を守るわけじゃない。電気の一次側まで踏み込んで初めて、この先何十年も安心して暮らせる家になる。これから一条で家づくりを検討している人は、こちらから直接オーナー紹介を受けられる。
まとめ|デザインの前に、性能の話をしよう
コンセントの位置やおしゃれな照明の記事は、世の中にいくらでもある。でもそれは機能面あってのデザインだ。この順番を間違えると、快適な見た目の裏でケーブルの寿命だけが削られていく。
単独回路にするかどうかは、営業の一存で決まる話じゃない。あなたの家の暮らし方から逆算して、あなたが決めるべき話だ。
【免責事項】本記事は情報提供を目的としており、特定の投資・金融商品・サービスへの勧誘を目的としたものではありません。投資にはリスクが伴います。最終的な判断はご自身の責任でお願いします。また、記事内の情報は執筆時点のものであり、将来の結果を保証するものではありません。




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