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結論から言う。積立を止めると、失うのは「今月の3万円」じゃない。その3万円が生み続けるはずだった複利だ。
今、住宅ローンは50年の超長期で組む人が主流になっている。住宅ローン控除が終わる13年目以降も、ローンはまだ37年残る。この37年をどう使うかで、老後の資産は数千万円単位で変わる。
弱小電気工事士として5,000万・50年変動金利のローンを抱えながら投資を続けてきた俺が、実際の数字とシミュレーションで「なぜ積立を止めてはいけないのか」に答える。

積立を止めると何が起きるのか、37年で複利計算するとこうなる
積立を止めて浮いたお金を繰上げ返済に回すのと、そのまま積立を続けるのとでは、時間の掛け算のされ方がまるで違う。
50年ローンなら、住宅ローン控除が終わる13年目以降もまだ37年残る。保守的に、かつ悲観的に見積もった。積立は年利5%想定、繰上げ返済は金利2%相当の節約効果として、この37年間続けた場合の数字がこれだ。
| 毎月の金額 | 積立継続(年利5%想定・37年) | 繰上げ返済に切替(金利2%相当・37年) | 差額 |
|---|---|---|---|
| 1万円 | 約1,280万円 | 約657万円 | 約624万円 |
| 3万円 | 約3,842万円 | 約1,970万円 | 約1,871万円 |
| 5万円 | 約6,403万円 | 約3,284万円 | 約3,119万円 |
37年という時間軸で見ると、差額は2,000万〜3,000万円台まで開く。20年で見たときの差額の3〜5倍だ。時間が長いほど、複利と単利の差は掛け算的に開く。これが「積立は掛け算、繰上げ返済は足し算」の正体だ。
【知れなかった気づき】繰上げ返済の「お得さ」は、節約できた利息の分しか増えない。だから37年経っても足し算のままだ。一方、積立は増えた分がさらに増える側に回る。だから37年という長い時間ほど、掛け算の効果が跳ねる。50年ローンで組んでいる人ほど、この差は無視できない金額になる。

自分の毎月の積立額と残りのローン年数でこの数字がどう変わるか確認したい人は、楽天証券の積立シミュレーターが使いやすい。実際の操作画面はこの動画がわかりやすい。
動画で紹介されてる設定画面、俺も最初は「目標額を変える」と「積立期間を変える」の違いがわからず何度もやり直した記憶がある。
住宅ローン控除が終わる13年目、多くの人がここで判断を間違える
新築住宅で省エネ基準を満たしていれば、住宅ローン控除は最長13年間受けられる。国税庁の解説にもある通り、この13年という期間には根拠がある。
50年ローンの場合、この13年目が終わっても、まだ37年残っている。この「まだ37年ある」という事実を忘れて、「控除が切れたから繰上げ返済に切り替えよう」と考える人が多い。でも上の表を見てほしい。控除が切れても、積立を止める理由にはならない。むしろ残り年数が長いほど、積立を続ける意味は大きくなる。

積立を止める判断基準は「住宅ローン控除が終わったかどうか」ではない。「その金利より高い期待値で運用できるかどうか」だ。金利2%のローンより、年5%(保守的想定)の積立の方が期待値は高い。しかも残り期間が37年と長いほど、その差は複利で拡大する。だから控除の有無に関係なく、積立を止める理由にはならない。
俺も一度だけ、積立を止めて個別株を買った話
正直に言う。俺も一度だけ、積立の一部を止めてヤマハ発動機を買ったことがある。
ヤマハ発動機は過去に為替損で株価が暴落し、減配もした経験がある銘柄だ。俺のいつもの「増配実績と財務の安全性で選ぶ」ルールから外れている。それでも欲しかった。
「邪道じゃないか」「自分のルール外のことを本当にやっていいのか」。買った後も、しばらくそれを考えていた。
⚠️ 結果的に、ヤマハ発動機は今、含み益+31,350円(+28.61%)になっている。でも「儲かったから正解だった」とは言えない。もし株価が下がっていたら、俺は積立を止めた分の複利を失った上に含み損まで抱えていた。50年ローンの37年という長い時間軸で考えると、一度の判断ミスが与える影響はさらに大きい。これは再現性のある判断ではなく、たまたま上手くいっただけだ。
この経験から俺が持ち帰った教訓は一つだけだ。積立を止める衝動が来たとき、「これは自分が決めたルールの中の判断か、それとも感情が先に動いているだけか」を一度自分に聞くこと。
ここまでの複利の考え方はブログで完結する。でも「自分の年収・ローン残高・残り年数でどう当てはめるか」は、もっと個人的な話になる。
- 月1万/3万/5万それぞれの、残り年数別の当てはめ手順
- ヤマハ発動機を買った日、俺が実際に何を考えていたかの全部
- 「自己流でやると遠回りになる」を避けるための判断フロー
控除が切れる13年目、そしてその先まだ37年続くローンとどう向き合うか。現場仕事の合間に読める分量で、noteにまとめた。
積立を止めるな、と俺が言う理由をnoteで読む(¥2,980)▶
あなたの場合はどう判断すればいいか
✅ 積立の期待利回りと、ローンの金利を比べる(金利より期待値が高いなら積立継続)
✅ 住宅ローン控除の有無だけで判断しない
✅ 自分のローンが控除終了後あと何年残るか確認する(50年ローンなら37年)
✅ 積立を止める衝動が来たら「ルールか感情か」を自分に聞く
Q.
繰上げ返済が正解になるケースはないんですか?
A.
ローン金利が積立の期待利回りより明らかに高い場合はある。例えば金利が4%を超えていて、保守的な期待利回りが3%程度なら、繰上げ返済の方が合理的になり得る。判断基準は「控除の有無」や「残り年数の長さ」そのものではなく、「金利と期待値の比較」だ。
この考え方をもっと深く知りたい人には、俺が配当投資について書き続けているマガジンもある。純利益減益でも増配する会社の見分け方もあわせて読むと、判断基準の解像度がさらに上がるはずだ。

楽天証券の口座をまだ持っていないなら、シミュレーターを使うために先に口座だけ開設しておくと話が早い。
夏のボーナスをどう配分するか悩む季節でもある。積立に回すか、生活防衛費に回すか迷ったら、まずは日用品まわりから固定費を見直すのも一つの手だ。
まとめ
積立を止めていい理由は、住宅ローン控除の有無ではない。金利より期待値が低くなったときだけだ。
50年ローンを組んでいるなら、控除が終わる13年目以降もまだ37年ある。この37年をどう使うかで、老後の資産は2,000万〜3,000万円単位で変わってくる。
俺も一度だけ、そのルールを自分で破ったことがある。結果は含み益になったが、それは運が良かっただけだ。次はそうならない保証はどこにもない。
だからこそ、これからも俺は淡々と積立を続ける。派手さはないが、これが弱小電気工事士がやってきた唯一の再現性のあるやり方だ。
【免責事項】本記事は情報提供を目的としており、特定の投資・金融商品・サービスへの勧誘を目的としたものではありません。投資にはリスクが伴います。最終的な判断はご自身の責任でお願いします。また、記事内の情報は執筆時点のものであり、将来の結果を保証するものではありません。


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