一条工務店でカーポートにEV用電源を仕込むなら、埋設配管だけ先行で通しておくのが正解だ。今EV車を持っていなくても関係ない。
電気工事士として現場を10年近く見てきた俺が、新築時にこっそり仕込んだ「将来への伏線工事」を全部話す。
知らないまま家を建てると、後から数十万円の外構やり直しが待っている。弱小電気屋の俺が実際に打ち合わせで戦った話だ。
カーポートと家が離れている家の「充電地獄」
まず正直に言う。俺は今もガソリン車派で、EV車を買う予定は今のところない。
それでもカーポートへの先行配管を新築時に絶対に入れた。理由はシンプルだ。
想像してほしい。EV車を買った。充電のたびに家の壁からカーポートまでケーブルを這わせる。
雨の日も、深夜も、眠い朝も。充電後は巻き取って片付けて。これを毎回やり続けられる人間がどれだけいるか。
⚠️ 「壁にコンセントだけ付けておけばいい」は、カーポートが家に隣接している間取り限定の正解だ。離れている場合は、毎回ケーブルを引っ張る生活への片道切符になる。
一条の担当者が最初に提案したこと
電気打ち合わせで俺がこの話を持ち出した時、営業も担当者も最初の答えは同じだった。
「将来用に家の壁へ200V配線だけしておいて、必要になったらコンセントを取り付けましょう」
なぜダメだったのか、正直今でもよくわからない。でも言い続けた結果、最終的には通った。
💡【知れなかった気づき】担当者を動かしたのは「毎回ケーブルを引っ張るのが嫌」という感情論じゃなかった。「後から地面を掘って配管を通す場合、外構工事のやり直しでいくらかかるか」のコスト換算を相手に出させた瞬間に話が動いた。これは電気の知識がなくても使える交渉術だ。
俺が何度も跳ね返されながらどう押し切ったか。担当者の反応が変わった具体的な一言と、電気知識ゼロでもそのまま打ち合わせに持っていける言い方は、noteに全部書いた。
📝 打ち合わせで何度跳ね返されて、どう通したか→noteで読む ▶
※現場仕事の昼飯代1回分で、俺が何度も打ち合わせで粘って手に入れた段取りが全部手に入る。「管だけ通して蓋をしておく」で本当に十分なのか、後から電気屋に頼んだ場合の目安費用も書いた。
電気屋が設計した「2回路別配線」の理由
カーポートに持ってきた電源は200Vと100Vの2回路だ。1回路にまとめることも技術的には可能だ。でもあえて分けた。
| 回路 | 用途 | 別にした理由 |
|---|---|---|
| 200V | EV充電専用 | 許容電流・熱・劣化を分散 |
| 100V | 照明・一般コンセント・監視カメラ | 片方が落ちても片方が生きている |
100V側でブレーカーが落ちても200V側は生きている。用途が全然違うのに同じ回路に乗せる理由がない。
2本持っていくことでケーブルの熱も分散され、劣化も遅くなる。許容電流の観点からも安全だ。
✅ 200V回路:EV充電専用
✅ 100V回路:照明・一般コンセント・監視カメラ
✅ 片方が死んでも片方は生きている設計
✅ 2本配線で熱・劣化リスクを分散
なぜ「配管だけ」でケーブルを入れなかったのか
現時点でカーポートの地面の下には配管が通っている。でもケーブルは入っていない。これは意図的な判断だ。
使わない期間が長いほど、ケーブルの絶縁は劣化する。いざEV車を買って「充電しよう」という時に絶縁不良が起きていたら入線からやり直しになる。だから管だけ通して蓋をしておく。これが電気屋の正解だ。
俺は電気工事士だから自分で入線・結線できる。マージンもかからない。
一般の施主でも「管だけ通して蓋をしておく→EV車を買った時に業者を呼んで入線・コンセント取付」という流れで全く問題ない。
デスゾーンにボックスを設置した理由
俺の家には西側と北側に「デスゾーン」と呼んでいるエリアがある。日当たりが悪く、外観的にも使いにくい壁沿いだ。
ここに200Vの電源ボックスを設置した。北側は道路に面していて盗電リスクもある。車にぶつけられてボックスが潰れたら火災になりかねない。だから西側一択だった。
💡 電線は短ければ短いほど安全という原則がある。デスゾーンでも「カーポートまでの距離が最短になる場所」を選ぶのが正解だ。見た目より安全性で場所を決める。
Q.
電気の知識がなくても一条工務店に同じことを頼めますか?
A.
頼める。「カーポートまで将来のEV充電用に埋設配管で先行配管をお願いします。200Vと100Vの2回路分、今はケーブルを入れなくていいので管だけ通しておいてください」この一文を打ち合わせに持っていくだけでいい。
新築時にやっておく意味・後からやると数十万円
外構工事が終わった後から地面を掘り起こして配管を通すと、状況によっては数十万円のコストになる。新築時に一緒にやれば材料費と手間賃は最小で済む。

壁掛けテレビの配線を完全に隠した工事も、同じ発想だ。新築時にしか仕込めない「捨て配管」を事前に通しておいたから、コードが一本も見えないリビングが完成した。
つまりカーポートのEV配管も、壁掛けテレビのPF管も、根っこは全部同じ考え方だ。「今は使わないけど、通路だけ先に作っておく」。これが電気屋施主の家づくりの核心だ。
壁掛けテレビのPF管φ28を2本通してHDMIを6本引いた全手順・入線を2人でやる理由・打ち合わせで担当者を動かした言い方は、こちらのnoteに全部書いた。
📝 コードを完全に隠した壁掛けテレビの全手順→noteで読む(2,980円)▶
※「カーポートEVの配管は通せた、次はテレビ面も完璧にしたい」という人向けだ。子供が寝てる深夜に1時間読むだけで、電気屋施主が1年かけて積んだ知識が全部手に入る。
まとめ:新築時の電気工事は「先手」が全てだ
✅ カーポートと家が離れているなら埋設配管の先行が正解
✅ 今EV車を持っていなくても関係ない。管だけ通しておけばいい
✅ 200Vと100Vは別回路にすることで安全性と利便性が上がる
✅ ケーブルは使う直前に入線する。入れっぱなしは絶縁劣化のリスク
✅ 電気知識ゼロでも「埋設配管で先行配管をお願いします」の一文で頼める
一条工務店の電気打ち合わせは、知識があるほど有利になる。
5000万円のローンを背負いながら、弱小電気工事士の俺が現場で培った判断を家づくりに全部ぶつけた。その記録はこれからも書き続ける。


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